京都市立開建高等学校
対象者数 480名 | 助成額 200万円
Program「やってみたいをやってみる」協創マインドの育成
―地域・社会と協創する探究活動実践―
本プログラムでは、自分の好きなこと、得意なこと、興味のあることをとことん突きつめる探究活動が、周囲への社会貢献につながっていることを生徒自身が実感することで、より良い未来社会を創造する協創者(自らの成長とともに他者と協働しながら、よりよい未来社会の創造に主体的に取り組む人物)に必要なマインドの育成を目指す。生徒が得意なことを活かして真に「やってみたい」と思う、リアルな社会とつながった探究活動において、生徒が夢中になって、そのことばかりを考えてしまうほど熱中する課題こそが、学びを加速し、社会における自己の役割の認識を深めるものとなると考える。
プログラム内容(一部)
〇New HORIZON Day
生徒自らが「やってみたい」ことを実行するイベントとして、定期的に放課後に実施。企画・準備・運営を生徒自身が行い、自分だけでなくみんなで楽しむことを目指している。「次は私の企画を!」と、参加者した生徒はの興味・関心の広がりを図る活動。
〇生徒の「やってみたいをやってみる」プロジェクト
生徒が主体性をもって企画・立案し、目標に向かってチーム全員で協力することを通して、企画力や行動力、課題解決能力、コミュニケーション能力等を身につけることを目指している。主体的に考えたチームの企画を運営することで、高校生活を活性化し、自身の将来を考えることにもつなげていく。

活動レポートReport
「やってみよう」が連鎖する学校文化の醸成
2023年度に開校した開建高等学校が掲げる学校のコンセプトは「やってみたいをやってみる」。その背景を「自分の興味や関心を突きつめる探究活動が、社会貢献につながっていることを生徒自身が実感することで、より良い未来社会を創造するマインドを育成していきたいと考えています」と宮越敬記教頭は話す。その一つとして、生徒たちから「やってみたいこと」のプロジェクトを募集し、面談などの審査で選ばれたものに10万円の資金を提供する取組を実施。「自ら応募してくる生徒ばかりではないので、教員が外部からの情報を基に生徒とのマッチングも行っています。いったん生徒に火が付けば、自走していきますが、それまでは教員のサポートが必要だと思っています」と佐藤隼平先生は話す。
2024年度は学校紹介動画作成や防災ボランティアなど、八つのプロジェクトを実行。特徴的なのは、審査通過後に校内で仲間を募っている点だ。複数のプロジェクトに参加している生徒もおり、京都の素材を使ったおにぎりプロジェクトに参加した生徒が地元農家を訪れたことをきっかけに、校内に畑を作って農業の魅力を伝えたいと自分のプロジェクトを立ち上げた事例もあった。誰でもプロジェクトに参加できる仕組みにすることで、協働して物事を達成する楽しさ・面白さを体験する機会を多く設け、次のアクションや意欲につなげる好循環を生み出している。
この他に、2カ月に1回、放課後に生徒や教職員が自らやってみたいことを企画・運営する日も設定。「餅つきをやりたい」という生徒の発想から、地域の子どもたちを招待したイベントに発展したこともあり、松田賢太朗先生は、「地域の学校として根付こうとしている本校の方針と生徒のやりたいことが合致した取組が増えてきました」と話す。教職員にも「やってみたいこと」を促す狙いについて、佐藤先生は「我々が楽しまないと生徒たちも楽しめませんし、教員にも『失敗しても取り返すことはできる』という認識が浸透してきたと思います」と話す。プロジェクトの実績が積み重なっていくにつれ、校内全体で「やってみよう」という意欲も高まり、2025年度は入学2、3日目に企画をもってきた1年生もいたという。生徒・教員の誰もが「やってみよう」を実現できる環境を整え、着実に実績をつくることで、挑戦が“特別”ではなく“日常”となる学校文化が、確かな手応えとともに根付き始めている。
2カ月に1回程度実施の、放課後やってみたいをやってみる企画の日「New HORIZON Day」にて企画した餅つき。地域の小学生も招いて実施した。
おにぎりプロジェクト:京都の食材を使って京都の魅力を発信するおにぎりを開発するプロジェクト(1年生)
審査には、コンビニ経営者やごはんを扱う食品会社の経営者に来ていただき、講評をうける。実際に食品会社さんとコラボし、商品化も。
2024年度に実施した能登半島での防災ボランティアプロジェクトの様子
防災意識を高めるにはどうしたらいいか、生徒たちが考え、文化祭や地域のイベントで企画を出したり、実際に被災地を訪問している