Program小国の未来をつくる! OGUNI-GOプロジェクト
~ふるさと納税返礼品を活用した地域貢献型カタログギフト~
小国町と南小国町のふるさと納税返礼品等の特産品を使用して、地域を限定したカタログギフトを作成する「高校生がつくるギフト」(OGUNI-GIFT、KIYORA-G IFT)の活動を通して、地域活性化や本校の更なる魅力化の向上を目指す。
「高校生が作るギフト」とは、高校生が地域の事業者の応援や協力を得て、商品や協賛金を集め、高校生の想いを乗せたカタログギフトを製作し販売するプロジェクトである。その中で様々な社会問題と高校生自身が向き合い、解決策を考えていく。小国高校が位置する小国郷(小国町、南小国町)には、人口減少と少子高齢化、地域に1つしかない学校の存続という課題がある。人口減少による財源不足に対しては、ギフトをふるさと納税に登録することで、地域にお金が入る仕組みをつくる。地域の魅力をギフトを通して伝えることで、多くの方々が小国郷に興味関心をもっていただくきっかけにし、観光客や移住者の増加につなげる。また、ギフトから生み出された収益は教育支援金として学校へ還元される。次年度の製作費を前年度の収益から生み出すことができる持続可能なプロジェクトである。

活動レポートReport
カタログギフトの作成を通じて地域貢献とビジネス経験を両立
小国高校が位置する阿蘇郡小国郷は、森林資源や観光資源が豊富な一方、人口減少が進んでおり、同校も存続を危惧されている。地域唯一の高校として百年以上の伝統を持つ同校への地元の愛着は強く、地域と連携しながら存続への道を模索している。
そうした背景の中、2023年度に生徒発案のもと、地域の特産品を集めてカタログギフトを制作する取組がスタート。「本校では総合的な探究の時間を『尚志』と名付け、生徒が個々にテーマを設定して探究活動を行ってきました。デジタルスタンプラリーや観光名所クイズ『オグシル』など、地域活性化をテーマとした活動が複数あり、それらの要素を組み合わせて、もっと地域に貢献できないかと考えたところ、カタログギフトというアイデアが生まれました」と経緯を語るのは、探究学習を主管する井上翔平先生だ。「生徒が近隣のギフト制作会社に問い合わせたところ、共感いただき、同社の協力のもと、それまでの探究活動で培ってきた自治体や地元事業者、観光協会とのネットワークを生かしてプロジェクトがスタートしました」。
地域特産品カタログギフトの作成には、地域の魅力を広く発信することで観光客や移住者の増加につなげるといった地域貢献に加え、実際のビジネス体験を通じて、調べ学習で終わらない実践的な学びが得られるという利点もある。さらに、販売収益が学校に還元され、次年度の活動資金となることで持続可能性を高めている。
当初は6名での活動からスタートしたが、事業者との交渉やデザインなど、業務が多岐にわたることから、協力者を募るうちにメンバーが増加。それでも、初年度は販売や広報まで手が回らず、周知不足が課題とされた。本プロジェクトの幅広い意義が評価されたこともあり、翌2024年度からは2年次の共通テーマとして取り組むとともに、1年次は事前学習となる地域事業者へのインターンシップ、受験を控えた3年次も、希望者は個別に活動を深掘りして進路検討にもつなげるなど、全校的な活動に進化している。
「この活動に魅力を感じたギフト制作会社は、本校の取組をプログラム化して全国に展開。生徒にとって自信になるとともに、本校の知名度アップにもなっています。今後もさらに地域との連携も強化し、盛り上げていくことで、生徒のやりがいと成長につなげたいと考えています」と井上先生は語った。
カタログギフト作成は毎年、前年度の課題や新たな発想をもとに進化を続けている。活動3年目となった2025年度は、地域事業者にコラボ商品を提案したり、体験型ギフトの開発など、地域の新たな魅力づくりにも貢献している。井上先生は「この取組が本校存続への一助にもなればと期待しています」と語る。
「地域の魅力をカタログギフトに込めて全国に届けたい!」そんな想いが込められた取組みは、外部からも高く評価され、「全国高校生マイプロジェクトアワード2024」で全国優秀賞を獲得。「三菱みらい育成財団 高校生MIRAI万博」では優秀賞に選ばれ、大阪・関西万博で発表、生徒たちにとって大きな自信となった
同校のプロジェクトを支援したカタログギフト制作会社は、持続可能な地域貢献活動としての意義に強く共感。一般社団法人KURUMIRAIを立ち上げ、「高校生が作るギフト」として全国的に展開している。モデルケースとして同校の活動が紹介され、認知度向上に寄与している