カテゴリー 12025年採択

長崎県立西陵高等学校

対象者数 711名 | 助成額 80万円

http://www.news.ed.jp/seiryo-h/

Program「進化する“西陵”で夢の実現」ー校訓「自律」「進取」「友愛」のもと、
自ら主体的に、仲間と協働し、学びを深め、将来に明るいビジョンを持って
懸命に取り組む生徒の育成

 本校は、総合的な探究の時間を「SR」という名称で、生徒が興味・関心を持つ“好きなこと”に関して探究活動を行い、将来のビジョンを深めている。このプログラムの中心である「総合的な探究の時間」は3年間で行い、グループで探究を深めていく形態をとっている。地域の役所や商工会の方々と協議し、情報交換を行いながら、地域社会の現状を把握し、地域を豊かにする方法を思考し、自らの人生を構築していく基盤とする。大学セミナーや企業説明会(キャリア発見プロジェクト)を通して、生徒が主体的に自らの進路や社会貢献の方法を探究し、地域の大学や企業に対する理解を深めていく。

※大学・企業との協働による高度な学びや新しい視点との出会い

a.大学や企業及び地域の役所の定期訪問、外部人材との協働や議論により生徒の知的好奇心を活性化し、新たなアイディアや価値を生み出す土台を構築する。

b.県内外の学校・企業と協働し、生徒が参加するフィールドワークを実施する。

c.対面またはオンラインによる県内外の大学・企業との意見交換・ディスカッションを行い、協働性や課題解決力、発信力等を育成する。

d.大学生を定期的に招き、生徒に助言をしてもらうことによって、生徒は新たな視点や発想を持つ。

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活動レポートReport

「生徒の好き」と「自由」を起点に探究活動を再構築

 2023年、他県の学校視察に訪れた西陵高校の矢ケ部和洋先生は、「生徒が好きなテーマに自由に取り組んでいる姿を見て、自分が考えていた探究のイメージと合致しました」と振り返る。進路と結びつけられ、発表方法や論文の型が定められていた探究活動を変えていきたいと考えていた矢ケ部先生は、早速当時担当していた2年生の探究活動を生徒から希望を募って「仕事」「収入」「住居」など11の項目を立て、その中で好きなことをグループで探究する形に変更。また1年生では「プレ探究」として学校や地域の課題に取り組み、3年生ではこれまでの探究活動を発展させ、表現力向上に重点を置くという枠組にし、3年間かけて生徒の発想や主体性を引き出す活動へ変えていった。「2年生で項目を立てたのは、探究テーマを見つけやすくするための仕掛けですが、実際テーマを見つけるのは難しいこと。そのため失敗してもいいし、その過程を発表してもいい、テーマも発表も自由だと生徒にも、先生たちにも伝えてきました」(矢ケ部先生)。教員の関わり方も変わり、「論文添削などが主だったのが、生徒との対話が中心になりました」と3年生を担当する本村かおり先生は話す。

 また生徒と外の世界との接点を増やすことにも注力。探究の専門家を招いての講演会を開催。この出会いをきっかけに探究活動がさらに活性化し、学内で選考された6名が県外のシンポジウムに参加予定だという。「学校代表として大舞台に立つという目標ができたことで、生徒たちの目の色が変わりました」と田中清教頭は語る。

 決められた型ではなく、生徒の「好き」を起点に教員がサポートする形になってから3年。生徒の変化も出てきた。一例として矢ケ部先生は、1年生の時に学校を変える提案をしてもいいと伝えても、「どうせ言ったところで変わらない」という反応だった生徒たちが3年生になると、積極的に提案するようになった事例を挙げる。「論理立てて検証をした『意見』は説得力を持つことを理解できるようになったのは大きな変化だと思います」(矢ケ部先生)。

 次に同校が力を入れているのは「継承」だ。「生徒たちには先輩方が取り組んできた学校の防災拠点化やSNSでの発信などの活動を引き継いでもらいたいと考えています。また教員の先進校視察なども継続し、探究活動は『自由』であることが大事だという認識を他の教員と共有、継承していきたい」と矢ケ部先生は今後の展望を語った。

2025年10月22日に、長崎県立松浦高等学校が松浦市文化会館にて「まつナビプロジェクト課題発表会」を開催。そこに西陵高校の2年生も参加し、「繋ごう未来の街・経済!」をテーマに探究成果を発表した。

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