カテゴリー 12023年採択

東京都立国分寺高等学校

対象者数 640名 | 助成額 200万円

https://www.metro.ed.jp/kokubunji-h/

Programぶんじの探究活動

 本校は、実体験を重視した探究活動を推進する。主に総合的な探究の学習の時間に取り組む。

 1年次は、主に論理的な思考する力と主張する力を育成する。また、1年次の終わりから、2年次へ向けていろいろな体験活動を実施する予定である。

 2年次が中心であり、グループ探究と個人探究に取り組む。グループ探究では、SDGsの各目標を達成するための具体的な行動を提案する。その際、「調べ学習」にならないようにするとともに、可能な限り実際に観察したり、実験をしたりする。個人探究は、2年次までの成果も踏まえ、3年次で4000字の論文を作成する。テーマは、自分が興味、関心があることを自由に設定する。「調べ学習」にならないように、可能な限り、観察、実験を行ったり、視察に行ったりする。

 また、希望者対象に視察や各種プログラムの実施する予定である。また、各種学会での発表も積極的に行う予定である。

 実体験を重視した探究活動によって、生徒の心を動かし、より充実した、より達成感が味わえる探究活動を推進していく。

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グループと個人で探究サイクルを経験

 「知(知恵)・情(豊かな心)・意(強い意志)」を兼ね備え、心身ともに健康で調和の取れた人間の育成を目指す同校。東京都の理数教育重点校として理数教育の充実に努めてきた。これまで生物部や理科課題研究を履修した生徒を中心に、各種学会やコンクールに応募し、入賞してきた実績がある。この成果を全校規模の探究活動の充実につなげようと改善を続けている。探究活動を通して科学的な思考力や方法を備えた、課題解決力の高い生徒を育てるのが目標だ。

 1年次は、慶應義塾大学SFG研究所が開発した教材「論理コミュニケーション」を用いて、探究活動の基本となる論理的思考力、他者と意見を交わすために必要なスキルを身に付ける。2月7日には外部講師を招いて2年次のグループ探究につなげるため、SGDsに関係するワークショップを行った。

 2年次の前半は、SGDsの17のゴールから興味・関心のある目標を選び、グループでテーマを設定して探究する。理数教育の観点から仮説の検証にあたっては観察や実験を行うこと、そして現地を視察することを推奨し、机上の調べ学習に終わらせないよう実体験を重視している。その働きかけもあり、2年次のグループ探究テーマは具体的なアクションを伴うものになった。例えば、ゴール12「つくる責任つかう責任」で複数のグループが「食品ロスを減らす」と課題を設定。自分たちにできる行動として「野菜スープを皮あり・皮なしで作ったときのおいしさや、ごみの量を比較する」「捨てられがちな食品を使って料理を作る」などを挙げて検証に挑んだ。

 2年次の後半は、個人探究として改めてテーマを設定する。そのプロセスと成果を4000字以上の論文にまとめるのが最終ゴールとなる。

 指導体制は、探究部を中心に全教員がかかわる。1年次はクラス単位で、2年次の個人探究では教員1人あたり4、5名の生徒を担当し個別指導をする。探究部所属で化学を教える原田武一教諭は「探究では、生徒の違った一面、力を発揮する場面を見ることができる。テーマを深められたら生徒自身にも有益なものになる」と話す。

 提出した論文は、「個人探究論文集」として出版している。後輩たちの貴重な参考文献になりそうだ。

長尾康子(教育ジャーナリスト)

SDGsに関するワークショップ。

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