Program多角的・物語的思考を育む「チーム探究」の開発
課題解決能力は、社会でも必要とされる力である。しかし、実際の社会では、1つのアプローチが課題の根本的な解決につながるかと言えば、多くの場合、そうはならない。なぜなら、1つの課題には、多くの問題が複雑に絡まり合っているからである。何が問題を起こしているのか、どんな順序、工程で解決に取り組むのか、自分たちの探究活動はその工程のどの位置にあるのか、探究活動によって工程はどれぐらい効果的になったのかなど、さまざまな視点から思考することが大切である。
「チーム探究」は、そのような実社会や実生活に近い環境を想定して、チーム全体で、1つの課題解決にアプローチするプログラムである。具体的には、クラスを8~10のグループを包括する1つのチームと見立て、地域に関連した大ビジョンの実現に向かって、さまざまなアプローチから課題解決に迫ろうとするものである。立場の異なる種々の意見を想定し、解決に必要な要素どうしを包括的・立体的に捉え、マッピングを通じて、大ビジョン実現に向かうストーリーを考えながらチーム全体で課題解決に取り組み、その有効性を検討する。これこそが、複雑な課題解決に不可欠な能力ではなかろうか。
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