カテゴリー 12021年採択

高知県立山田高等学校

対象者数 330名 | 助成額 200万円

https://www.kochinet.ed.jp/yamada-h/

Programよってたかって山高「探究」プログラム

 「探究」を軸に据えた「香美市学園都市構想」の一角を担う地元の高等学校として、異なる特徴を持つ3学科が「地域」をキーワードに、さまざまな探究活動に取り組む。地域を知り、郷土愛を深める1年次の学習を基礎として、2年次にはさまざまな分野で視野を広げ、発見した課題を「自分事」として捉えるようなフィールド展開を行う。3年次のおのおのの自己実現プログラムによって、次のステージに向けた学習の完結を行う。

・普通科の取り組み
 地元企業のCM制作、地元市長へのまちづくり提言、高知県への政策提言など、地域に密着した取り組みの中で、地域が抱える強みや課題を探究することを通して、自分の未来をつくり上げる。

・グローバル探究科の取り組み 
 地元の大学や公立研究機関等と連携しながら、学術的なスタンスで自分の興味・関心に沿った探究活動を展開する。地域に根を張り、グローバルな視点を持つ探究人の育成を目指す。

・ビジネス探究科の取り組み 
 地域でのイベントの企画・実施や実店舗の運営などを通じて地域社会の魅力や課題を体験的に捉え探究する。地域貢献を志向するビジネスパーソンとしての未来の自分の基礎をつくる。

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探究活動を通じて 地域が抱える課題に挑む

 高知県の東部に位置する香美市は、市内に保育園から大学までが揃っているという環境を活かし、各教育機関の連携を密にし、連続して子どもの育ちを保障する教育を行う「香美市学園都市構想」を掲げている。市内唯一の高校である山田高等学校は、市の施策を背景に、2016年から「地域を学ぶ」学習に力を入れはじめ、20年には探究活動に特化した「グローバル探究科」を設置。従来の「商業科」を「ビジネス探究科」へと科名変更し、「普通科」と併せ3学科体制で、それぞれ地域をキーワードに特色のある探究活動を行っている。

 2年前に設置されたグローバル探究科では、大学生が実際に同校の授業に参加し、校内外の探究活動のサポートを行うなど、高知大学をはじめとした地元の大学と連携したプログラムを実施している。
 普通科では、地元企業のCM制作や、市や県への提言を目標にした探究活動を展開。提言は、同校が中心となって県内の18の高校を遠隔システムで結び、合同発表会という形で実施している。地域活性化策の一つとして提案したご当地キャラクターは、隣市・南国市に採用され、市のキャラクター「シャモ番長」として今年リリースされるなど、具体的な事業へもつなげている。
 ビジネス探究科でも、地域の企業と協働でさまざまなプログラムを展開しており、16年には地域の特産品・生姜を使ったお菓子「高校三年生の山田まん」を開発、老舗菓子店の看板商品になるなど、こちらも実績を出している。

 10年前に同校に赴任してきた戎井淳先生は、「進路の面接指導の中でも、市長や知事の前で発表した、事業化できた等、堂々と自信をもって話せる生徒が増えてきました。ここ数年で進学率も大きく上昇し、探究活動の影響を実感しています」と話す。

 高知県では昨年の人口が戦後最少を更新するなど、人口減少・産業衰退が深刻な課題となっている。それだけに山田高校の取組には、地元企業も熱い期待を寄せている。「県内の企業が新たにワイナリーをつくるという情報をキャッチしてすぐに交渉し、収穫などを体験させてもらいました。教師側も常に地域のニュースにアンテナをはって、新しいネットワークを開拓していく姿勢が重要だと思います」と戎井先生は話す。関係者の努力のおかげで6年の間に探究活動が定着しているが、その分、今後どのようにブラッシュアップを図っていくかが課題といえよう。

市内小・中・高・大・一般企業とのコラボ発表会の様子。「よさこい」探究のグループが着用しているのは高知県が端午の節句に掲げる大きな旗「フラフ」をリメイクした衣装

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